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桐野夏生のブログ「桐野夏生 on twitter」  [作家・プロデューサー]

桐野夏生2.jpg桐野 夏生(きりの なつお、1951年10月7日 - )は、石川県金沢市生まれの推理作家小説家作家。別のペンネーム野原野枝実(のばら のえみ)や桐野夏子の名でロマンス小説、ジュニア小説のほか、森園みるくレディースコミック原作も手がけている。

   

妊娠中に友人に誘われ、ロマンス小説を書いて応募し佳作当選。以後、小説を書くのが面白くなって書き続けたという。ミステリー小説第一作として応募した『顔に降りかかる雨』で第39回江戸川乱歩賞を受賞。ハードボイルドを得意とし、新宿歌舞伎町を舞台にした女性探偵、村野ミロのシリーズで独自の境地を開く。また、『OUT』では平凡なパート主婦の仲間が犯罪にのめりこんでいくプロセスを克明に描いて評判を呼び、日本での出版七年後にも米国エドガー賞にノミネートされ、国際的にも評価が高い。代表作に『顔に降りかかる雨』(1994年)、『OUT』(1997年)、『柔らかな頬』(1999年)、『グロテスク』(2003年)など。

建設会社でエンジニアをしていた父をもち、両親と兄、弟のリベラルな家庭に育つ。父の転勤が多く、三歳で金沢を離れ、仙台、札幌、さらに中学校二年生で東京都武蔵野市へと引っ越しを重ねた。武蔵野市立第四中学校、桐朋女子高校(東京都調布市)から、成蹊大学法学部へと進学。卒業後はオイルショックの時代で就職先があまりなく、映画館に務め、のち広告代理店で医者向け雑誌の編集に従事。いずれも一、二年で退社して24歳で結婚し、1976年に男児を出産。息子は、詩人で映画監督や作詞の分野でも活動している御徒町凧。

仕事は結婚後も続けていたが、しばらく仕事をやめたこともあった。脚本家の向田邦子のファンだったこともあって、経済的自立を求め、シナリオ学校(日本脚本家連盟ライターズスクール)に通ったりアルバイトをしたりするようになる。子どもが生まれたため、家でできる仕事として、マニュアルの文章を書くフリーライターをし、30歳代の始めに第2回サンリオロマンス賞に応募して佳作入選した『愛のゆくえ』で小説家としてデビュー。ロマンス文学やジュニア小説、森園みるくのマンガの原作などを手がけるようになった。

1993年に、日本における女性ハードボイルドの先駆けになったとされる第39回江戸川乱歩賞受賞作『顔に降りかかる雨』で本格デビューを果たし、出版業界用語でいわれる「万年初版作家」の域を脱出。ミステリーの発注が続いて多忙になったため、10年間続いた森園みるくとのレディースコミックの共作は、途絶となってしまった。しばらくスランプ状態が続いたが、新宿歌舞伎町で活躍する女性探偵「村野ミロ」シリーズを掘り下げ、独自の境地を切り開いたり、女子プロレスを舞台にした『ファイヤーボール・ブルース』で読者層を広げていく。1998年の日本推理作家協会賞受賞作『OUT』が小説家としてブレイクスルーとなる作品となった。

ミステリー作家(推理作家)と呼ばれているものの、桐野の作品には「犯人探し」の要素はほとんどない。家族崩壊や外国人労働者、ヤクザなどを取り上げた『OUT』のほか、いわゆる東電OL殺人事件を題材にした『グロテスク』や、新潟少女監禁事件に着想を得た『残虐記』など、むしろ社会派小説というべき作品を手がけることが増えてきている。今後も、満州国を題材にした作品や、老人小説を構想している。

ペンネーム

ペンネーム「桐野夏生」は、司馬遼太郎の小説『翔ぶが如く』の桐野利秋、大庭みな子の『浦島草』の夏生という女性の名前から取った名前で1984年のロマンス小説デビュー作から使っているが、男性と混同する名前は困ると言われ「桐野夏子」というペンネームを使った時期があった。また、作家・銀色夏生がいるから夏生はやめて欲しいと言われて使ったペンネーム「野原野枝実」は、森茉莉の『甘い蜜の部屋』の登場人物の名前から拝借したものである。これらの別ペンネームに関して桐野自身は「屈辱の歴史」と述懐している。

若いころ広島カープのファンで、神宮球場で安仁屋宗八投手に「今日、先発(投手)ですか?」と声をかけたのが、一番消したい過去だという。


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